Blog ブログ

おひとりさま必須:困りごとを武器に変える発想術

「誰かがやってくれる」は過去の話。いまや自己防衛力や自立した発想が求められる時代、おひとりさまの「困りごと」も考え方を変えれば立派な強みになります。「やらなくちゃ」と義務感で動くのではなく、「やりたい」に発想を転換して、自分らしい人生をデザインするには?新時代のおひとりさまが明日から実践できる“困りごとを有利に変える”ヒントをお届けします。

1 『やらなくちゃ』から『やりたい!』へ

おひとりさまの人生は、誰かに頼ることを前提にしなくていい、自由で可能性に満ちています。「これからの人生で子どもに迷惑をかけたくない」「そろそろ何かを始めなきゃ…」そんな風に“しなくちゃいけない”と感じていませんか?でも、これからの毎日は“義務”ではなく、“あなたが本当にやりたいこと”から始めてほしい。セカンドライフのスタートを“自分らしい選択”で彩る、その一歩を応援します。

1-1 義務感を原動力にしない!モチベ転換のコツ

行政では、シニア層の孤立を防ぐために「居場所づくり」に力を入れています。ここ調布でも、○○体操や○○ダンス、○○散策、音楽サークルなど、さまざまな市民活動が盛んに展開されています。元気なシニアの皆さんの笑顔に出会うと、心が温かくなります。

一方で、そのような活動の舞台に「上がりたくない」と感じる方も少なくありません。実際、2017年に大阪市が行った調査によると、60代で市民活動に参加している人は約4割にとどまっています。おせっかい文化が根強い大阪でもこの数字です。

大切なのは“やらなくては”という義務感からではなく、「これがやりたい」という自発的な気持ちにモチベーションを転換すること。その先に、市民活動という選択肢を加えられたなら、地域全体がさらに活気づくのかもしれません。

大阪市の現状と市民活動の現状

1-2 ワクワクを見つける自分軸の再発見

「自分軸で生きる」という言葉に、どこか“わがまま”や“自己中心的”なイメージを持たれる方も多いかもしれません。しかし、自分軸とは「他人を無視して好き勝手にふるまう」ことではありません。

自分軸とは、自分の価値観や大切にしたいことに素直に耳を傾け、物事を主体的に選ぶ姿勢です。これは周囲とのバランスを崩すものではなく、むしろ、自分自身を大切にすることで心に余裕が生まれ、他者にも優しくできる“余白”を作ります。

例えば、

「○○したい」と感じる気持ちを押し殺さず、その理由や背景を見つめ直す。

「本当は何が好きなのか」「何をしているときにワクワクするのか」を自分に問いかけてみる。

こうした行動は、“自分らしさ”を発見し、日々に小さな幸せや充実をもたらしてくれます。自分軸がしっかりすれば、他人の期待や社会の常識に流されずに、自分にとって本当に大切な選択ができる力も育ちます。

誤解しがちな「わがまま」とは違い、自分軸は“自分への誠実さ”。それがひいては周囲の人たちとの調和や、よりよい人間関係を築く源となるのです。自分らしいワクワクを再発見し、“やらなくちゃ”ではなく“やりたい”で日々を彩りましょう。

2 おひとりさま“困りごと”発想転換術

「おひとりさま」の暮らしには、自由や気楽さがある一方で、「孤独感」や「入院時の保証人問題」といった現実的な悩みもつきものです。ですが、こうした困りごとをただマイナスに受け止めるのではなく、発想を転換することで、逆に新しい価値や選択肢を生み出すことができます。

2-1 一人だからこそ得られる自由と孤独感の再定義

孤独感は多くの方が不安や寂しさと感じるものです。しかし、孤独は無理に埋めるべき空白ではなく、「自由」の別側面ともとらえられます。おひとりさまは他人の都合や期待に縛られないため、自分にとって心地よい「つながり方」を自分でコントロールできます。

孤独な時間は自己理解と成長のチャンスに
 静かなひとときを自分自身を見つめ直したり、趣味や学びにつなげたりできる贅沢な時間として活用。

「つながりの質」と「量」を自分基準で調整可能
 SNSや趣味の仲間、ボランティア活動などで無理なく必要なだけ交流し、疲れない距離感で人間関係を築ける。

精神的な余裕が他者との良い関係を生む
 自分のペースで自由に過ごす余白があるからこそ、会いたい時に会い、離れたいときは離れる健全な関係が保てる。

このように、孤独は単なる孤立ではなく、自分軸で生きるうえでの「自由なスペース」。その自由を生かすことで、一人時間が豊かに変わり、心の満足度が高まります。

2-2 保証人問題は“備え”で有利に

入院時や施設入居時に求められる保証人問題は、おひとりさまにとって頭の痛い課題です。親族がいなかったり頼りにくかったりすると不安が大きくなりますが、この問題は決して解決できないわけではありません。近年はさまざまなサービスや仕組みが整備されてきており、適切な準備を行うことでクリア可能です。

◎身元保証会社や専用サービスの利用
 保証人に代わって契約や金銭面の保証を担ってくれる専門の会社・団体があります。費用はかかりますが、安心と自由を買う投資と考えられます。

◎専門家に相談し事前契約を整える
 弁護士や行政書士などの専門家に依頼して事前に必要な書類や契約を準備し、万が一の時に慌てない体制を作る。

◎保証人不要の医療機関・施設のリサーチ
 保証人が不要、あるいは保証人の代わりとなる独自の対応をしている病院や高齢者施設も増えており、情報収集は大切。

◎資金面の準備により交渉力アップ
 必要な資金を確保し、サービスの利用料を支払える状態にしておくことで、安心感はもちろん、交渉の際にも強みになります。

こうした備えは単に「困りごとを回避する」だけでなく、おひとりさまの自立と自己防衛の象徴でもあります。お金や契約で不安をコントロールし、自分の意思で医療や介護の選択を可能にすることは、これからの時代に必須のスキルと言えるでしょう。

孤独感や保証人問題といった「おひとりさまの困りごと」は、捉え方や準備次第で不安から自由や安心に変わります。孤独は自分の満たし方を見つけるチャンスであり、保証人問題もサービスと計画でクリア可能。困りごとを逆手にとる発想転換が、おひとりさまライフをより豊かで自立したものにしてくれます。サービス提供会社のガイドラインも厚生労働省から出ていますのでぜひ、参考にしてください。

高齢者等終身サポート事業者ガイドライン

3 自分で守る!これからの自己防衛力

現代社会では、行政や社会保障に全面的に頼ることが難しくなっており、「誰か任せ」にできない現実が増えています。特に高齢化が進む中で、お金・健康・安全といった日常の重要な課題を自ら管理し、自己防衛力を高めることが不可欠です。これからの時代は、必要な知識と準備を持ち、自分の人生を自分で守る新たなルールが求められています。

3-1 「誰か任せ」が効かない時代のリアル

現代は行政サービスや社会保障が十分に対応しきれない状況が増えています。以前、日本経済新聞の記事に在宅介護ヘルパーは還暦でも若手とありました。高齢化社会が進む中、「誰かに任せていれば安心」「きっと誰かが何とかしてくれる!」という時代は終わりつつあります。介護施設の紹介はあっても、特定の施設への入所を強制できないなど、支援には限界があるため、自分自身で計画的に準備しておく必要があります。

ヘルパー「還暦でも若手」 進む高齢化、60代超4割弱

3-2 お金・健康・安全の“自分で守る”新ルール

遺骨の扱い一つをとっても、何も手を付けず放置すれば産業廃棄物として扱われ、その処理に税金が投入される事態があります。おひとりさまの多くが「他人に迷惑をかけたくない」と考えているため、最期まで自分のことは自分で整理・管理する意識が重要です。行政も自己防衛を促す広報活動を行っていますが、金銭面や相続問題など、制度の範囲外の問題には介入できないため、自己責任と準備が不可欠と言えます。

このように、現状の社会資源の限界と自己防衛の重要性を踏まえ、個人が主体的に「お金・健康・安全」を守っていくための意識と行動がこれからの新ルールとなっています。

あなたのルール作りを「晴れるや」で一緒に考えてみませんか?